

心筋梗塞で倒れた方、事故にあわれた方、一般病棟で病状が急変した方…。ICUには一刻をあらそう患者様が運ばれてきます。そういった方々に、医師の指示に従って迅速に、適切な処置をするのが私の仕事です。患者様の多くは意識がなかったり、痛みや苦しみを訴える声にならない声しかあげられません。しかし、言葉で訴えられなくとも、看護にあたっていると、その患者様が何を訴え、どうしてほしいのかわかるようになってきます。また、ご家族の方も気が動転なさっています。そういった場合は、声をかけ励まさないといけません。言葉にならない表情や声の理解、声かけなど、ICUでは患者様、ご家族の立場に立って考え、理解する、そんなコミュニケーションが大切になってきます。
ICUに配属される前、内科病棟にいました。そのとき看護した突発性難聴の女性の方が、夜眠れないことに気づきました。「心配だから仕事を辞める」と言い出したご主人に対して、申し訳ないと思っていたからです。退院されるとき、「それは、ご主人が○○さんのことを大切に思っているから。病気もひとりで抱えようとせず、周囲の方々に話せばきっと助けてくれますよ」と声をかけました。正月、年賀状が届いて「あのときのやりとりを主人に話すと、主人が泣き出し、私も涙ぐみ、一緒にがんばっていこうと決めました」と書いていました。それは、看護師をしていてよかったと思った瞬間でした。家族の方も含めた看護の大切さを学んだ貴重な体験でした。
私は出産のため以前勤めていた病院を辞めたのですが、入院中、初めて患者の立場に立ち、改めて看護師や病院スタッフの大切さを実感しました。それで、子育てしながらも患者様の気持ちに少しでも近づける看護を続けたいと思い、子育ての支援体制がしっかりしているこの病院に入職しました。子どもに緊急のことがあればスタッフの方が気持ちよく代わってくれますし、夜勤免除など勤務時間も考慮してくれるので安心です。また、子育てしながら働くには病院の支援だけでなく、家族の理解が必要になってきます。主人と義母が「家にいるときより活き活きしているよ」と声をかけ、応援してくれているので助かっています。
この病院は地域柄、ご高齢の患者様がたくさんいらっしゃいます。過ごしてきた背景、病気に対する考え方や入院中に感じることなどさまざまです。患者様やご家族の方から、看護の足りない部分を指摘されたときは、看護師の仕事の難しさを実感します。しかし、自分が何気なくかけた一言や当然の援助に、思いがけない感謝の言葉をいただくこともたくさんあります。看護師の仕事は複雑で、なかなか緊張が解けないなど大変な仕事ですが、何年続けても、いつも新しい発見や喜び、感動がある仕事。長く続ける価値ある仕事だと思います。長い目で見て、焦らずに続けていってほしいですね。


この病院には、内科疾患、整形外科疾患をもったご高齢の方が多く入院されています。頭はしっかりしているけれど、寝たきりで動けない患者様、体は元気だけれど、認知症が進んで徘徊する患者様などさまざまです。そのため、点滴やバイタルサイン測定、検査など医療の介助だけでなく、保清、オムツ交換、食事介助など、患者様の日常生活動作の援助も看護師の業務になっています。若い方と違って急激に症状が回復するとか、完治して退院される方は少ないのですが、日頃の看護の中で心と心がふれあったり、一人でご飯を食べられなかった方が徐々に食べられるようになったり、全く歩けなかった方が少しでも歩けるようになると、看護師をしていて良かったと思いますね。
私は学生のときに一度、看護師になってからも一度、看護師を辞めようとしたことがありました。学生のときは、実習で自分の思うようにできなかったのが理由。看護師になってからは、卒後初めて配属された部署が最新鋭の設備をもつICUで、知識や技術不足で高度な医療についていけなかったのが理由でした。でも、周囲の説得や支えにより、看護師を続けることができ、今では充実した毎日を送っています。看護師はすばらしい仕事。苦しく、辛いことがあっても、決してあきらめずがんばってほしいと思います。
手術室看護師として、手術の介助、術前・術中の看護を行なっています。術前の仕事は、患者様やご家族に手術の内容を説明することです。中には、余命数か月と診断された病気の方もいらっしゃいます。極度の不安と緊張で、全く話ができないときもあります。そんなときは手術の話は避け、何気ない話をしながら患者様の不安や恐れをやわらげるようにしています。手術を受ける患者様が、前向きに、気持ちを鎮めて手術に向えるようにするのも、手術室看護師の大切な役割だからです。そのために、訪問以前に担当医、病棟の看護師と情報を密にし、ご家族の方からもお話を聞くなどして、患者様がどんな心境や状態にいるのかを理解するようにしています。
看護師は、体力的にも精神的にもきつい仕事です。極度に緊張を強いられることや、悲しい出来事などストレスもあります。でも、看護する中で患者様やご家族の方から、「ありがとう」という一言や笑顔をいただくと、疲れやストレスも吹き飛び心が癒されます。また、城東中央病院では、患者様を地域でサポートしていくために、他病院や開業医と連携した栄養管理の勉強会や、クリニカル・パスなどの取組みも盛んに行なわれています。入職後の各種研修はもちろんですが、そういった社会的な医療活動に参加できるのもこの病院の魅力ですね。


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