ホロニクスグループ 栄養管理部

透析食だより

2018年9月号 災害時の備え

災害時の備え

今年6月に発生した大阪府北部地震、7月の西日本豪雨と、ここ数か月の間で改めて、災害に対する危機感をより身近に感じておられることと思います。
災害が起こった際に、体調を崩さず乗り切り、大切な命を守れる様に、災害時の食事のポイントを再確認しましょう。

災害時に想定されること
災害時の備え
  • 通常の透析量(時間、回数)が確保できなくなる
  • 食糧の確保が困難になり、普段とは異なる食事内容になる

危険!! 体に水分やカリウムが溜まりやすい状態になり、心不全や高カリウム血症のリスクが高くなる

災害時の食事で大切なこと

災害時の食事で大切なこと

 エネルギー不足にならない様にする

極端にエネルギーが不足した状態が続くと、筋肉が分解され、体内に尿毒素とカリウムが増えてしまいます。

●効率良くエネルギー補給ができる食品

効率良くエネルギー補給ができる食品

ご飯やパン、麺類など主食になる食品は、全体的にカリウムが少なく、効率的にエネルギー補給ができます。

 水分と塩分、及びカリウムの摂取量が多くならない様にする

これらが体内に過剰になると、呼吸苦や不整脈などの心臓障害を発症しやすいです。

●東日本大震災で、支援物資として配られたカリウムの多い食品例

東日本大震災で、支援物資として配られたカリウムの多い食品例
  • 飲水量は一日あたり300~400cc+尿量以下に抑えましょう。
  • インスタント麺や炊き出しなど、水分と塩分の多いメニューは具中心に食べ、汁気は控えましょう。
  • 被災後は物流ルートの遮断により、生の野菜や果物は手に入りにくい状況が想定されます。
    その様な状況下でのカリウムコントロールは、特に表に挙げた様なカリウムが多い食品に注意しましょう。

栄養量は一例です。商品によっては異なる場合があります

備蓄食品の選定ポイント

備蓄食品の選定ポイント

①減塩に配慮していること
②賞味期限が長く、簡単に食べられること…レトルト食品や缶詰などがお勧めです
③日常生活でも利用しやすいこと…体調不良時などの食事にも代用できます

●備蓄食品例

備蓄食品例
  • 主食と主菜を揃えると、エネルギー源となる炭水化物と、筋肉や血液など、からだづくりに必要なたんぱく質が補えます。
    また副菜を揃えると、災害時に不足しがちな食物繊維が補えます。
  • 市販の缶詰やレトルト食品は、商品によって食塩相当量が異なります。
    食塩相当量は1食2g以下が目安です。
  • 備蓄食品を使用した献立例(1食分)
    • アルファ化米…………………1パック(100g)
    • レトルトカレー(減塩商品)…1パック(150g)
    • 果物缶詰(白桃)……………1/2カット(60g)

1人分の栄養素

  • エネルギー:615kcal
  • たんぱく質:10.6g
  • リン:153mg
  • カリウム:401mg
  • 水分:330g
  • 食塩相当量:0.9g