ホロニクスグループ 栄養管理部

透析食だより

2018年10月号 透析患者のフレイル予防と対策

「フレイル」とは

「フレイル」とは、次の項目の中で、3つ以上当てはまる場合を言います。
1つ~2つ当てはまれば「プレフレイル」、全く当てはまらなければ「健常」と判断されるというもので、フレイルは高齢者に多く、最近では透析患者にも多くみられるようになりました。

透析患者のフレイル予防と対策

フレイルチェック項目

  • ①6か月で2~3kg以上、ドライウェイトが減少した
  • ②握力が、男性なら26kg未満、女性なら18kg未満
  • ③(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする
  • ④歩行速度が1.0m/秒未満
  • ⑤次の2つとも当てはまる
    1.軽い運動・体操をしていない
    2.定期的な運動・スポーツをしていない

きちんと食事がとれていない状態が続くと低栄養になり、フレイルが進行してしまう可能性があります。

特に食事制限が必要な透析患者は、フレイルに陥りやすいため、予防と対策が必要です。

食事でのフレイル予防と対策

①エネルギー不足に注意

透析間の体重増加を抑えるために、食事量を減らしてしまうとエネルギー不足に陥りやすいです。
エネルギーが不足すると、筋肉を構成するたんぱく質を使ってエネルギーに換えるため、筋肉が減り、痩せにつながります。必要なエネルギーはきちんと摂りましょう。

②良質なたんぱく質の摂取

たんぱく質は筋肉を作るために必要な栄養素です。
特に良質なたんぱく質を多く含む肉類、魚介類、大豆製品、卵類、乳製品を摂取しましょう。
ただ、リンも多く含まれます。リンが少なく、たんぱく質を多く含む食品を選ぶことが大切です。
そこで、たんぱく質1g当たりに含まれるリン含有量(以下、リン/たんぱく比)が低い食品を選ぶようにしましょう。特に肉類、魚類、鶏卵がおすすめです。

透析患者のフレイル予防と対策

透析食レシピ紹介 鶏もも肉とアスパラの香味ソースかけ

良質なたんぱく質を多く含む食品の一つである鶏もも肉は、他の食品と比べ、リンを抑えやすい食材です。
また、香りの良い食材や調味料を使うことで、簡単に減塩もできます。

1人分の栄養素:

エネルギー:254kcal、たんぱく質:15.7g、脂質:19.5g、リン:140mg、食塩相当量:0.8g、カリウム:308mg 生野菜で計算

鶏もも肉とアスパラの香味ソースかけ

作り方

  1. アスパラは根元から1/3くらいのところからピーラーで皮をむき、1cm程度の幅に斜め切りにする。
    エリンギは石づきを切り落とし、薄切りにする。白ネギはみじん切りにしておく。
    それぞれを水に30分以上さらした後、水切りしておく。
    しその葉は根元の茎を切り落とし、千切りにしておく。
  2. ②鶏もも肉は食べやすい大きさに切り、濃口醤油をもみ込んで、皮目にすりごまをまぶす。
  3. ボールにAを入れ、混ぜておく。
  4. フライパンに油を半分入れ、アスパラとエリンギを炒める。 火が通ったら取り出し、残りの油を入れる。
    ②を皮目から焼き、焼き色がついたら裏返し、蓋をして弱火で蒸し焼きにする。
  5. 鶏もも肉に火が通ったら、フライパンにアスパラとエリンギを戻し、炒め合わせる。
  6. 器に盛りつけ、③をかけ、しその葉を天盛りにする。

材料(2人分)

  • 鶏もも肉(皮つき)……160g
  • 濃口醤油…………小さじ1/2
  • すりごま……………小さじ1
  • アスパラ…………………2本
  • エリンギ…………………40g
  • 油……………………小さじ1
  • A
    • 白ネギ………………20g
    • おろし生姜…………少量
    • ポン酢…………小さじ2
    • ごま油………小さじ1/2
  • しその葉…………………1枚