ホロニクスグループ 栄養管理部

透析食だより

2018年11月号 水分コントロールのポイント

なぜ、透析患者は体重が増えるのか?

体に入る水分量 体から出ていく水分 1日の体重増加量

水分コントロールのQ&A

Q1 調理法で水分量は変わる?
Q1 調理法で水分量は変わる?

水分量は蒸す>煮る>焼く>炒める>揚げるの順番で水分が多くなります。
寒い季節は煮物や鍋、シチューなどが多くなります。
連日食べると透析間の体重増加量が増えやすいので、続けて食べることはやめましょう。

Q2 便秘で体重が増えているので、食事制限は気にしなくてよい?

水分制限や透析による除水、食物繊維の摂取不足、リン吸着薬の服用などが影響して、透析患者は便秘になりやすくなっています。しかし、1日の排便量は150~200g、中2日でも450~600gしか体重に影響しません。それ以上の体重増加は、便秘以外に原因があると思われます。
飲水量、食事量、水分の多い食事を食べていないか見直しましょう。

Q3 塩辛いものを食べても水分をとらなければよい?

人の体は食塩を体内に取り込むと浸透圧を下げるために、水を体に取り込もうとします。
たとえば、ラーメン1杯(食塩相当量8g)を全部食べると、その浸透圧を下げるために1ℓの水が必要になります。
塩辛いものを食べても、水分をとらなければ大丈夫と思っていても、ほかの食事で水分が多いものを食べるなど、無意識に水分をとっている可能性があります。また、食事の過剰摂取や、水分の取りすぎは血圧の上昇に影響します。

参考文献 透析ケア 2018.9月号

水分を控える工夫

水分を控える工夫
  • 1日の目標水分量を、水筒やペットボトルにいれておく
  • 水などをペットボトルに入れて凍らせて溶けた分から少しずつ飲む
  • 今よりもひとまわり、小さなコップや湯飲みに変える
  • 水を飲む代わりにうがいをする(水分量:15~20ml/回)や、氷をなめる(水分量:約20ml/個)
  • 歯磨きをし、口の内をさっぱりさせる
食事では
  • 塩分、水分の多いメニューを控える
  • 清涼飲料水や、甘みの強い菓子類を控える(喉が渇きやすいため)
  • 茹で(ゆで)・蒸し(むし)・煮物を減らし、焼き(やき)・炒め(いため)・揚げ(あげ)料理を増やす

透析食レシピ紹介 豚汁風
透析食レシピ紹介 豚汁風

汁がなくても、味噌の風味がしておいしく食べることができます。野菜と豚肉がしっかり入っているので、1杯で満足できます。(注意 豚肉が含まれているので、主菜をブリの塩焼きなどリンが少ないものにすると、1食のリンの量を少なくすることができます。)
透析間の体重増加量が多いときにおすすめです。

1人分の栄養素:

エネルギー:295kcal、たんぱく質:18.6g、リン:221mg、食塩相当量:0.7g、カリウム:607mg 生野菜で計算

作り方

透析食レシピ紹介 豚汁風
  1. 大根、人参を薄く短冊切りにする。豚肉は一口大に切る。
    しめじは石づきをとり、ばらばらにする。 大根、人参、しめじを水に30分以上さらす。
  2. ねぎは小口切りにする。
  3. しょうがをすり下ろす。
  4. 酒、味噌、しょうがを混ぜ合わせる。
  5. 熱したフライパンに水を切った①入れて炒める。
  6. ⑤に火が通ったら④を入れて軽く混ぜ、最後にゴマ油を入れて香りをだす。
  7. 器に盛り、上からねぎをのせる。

材料(2人分)

  • 豚肉………160g
  • 大根………140g
  • 人参………60g
  • しめじ……1パック(100g入り)
  • ねぎ………4g
  • ゴマ油……大さじ1杯
  • 味噌………大さじ1杯
  • 酒…………大さじ1杯
  • しょうが…4g