Summary グループ概要

基調講演 飛躍の年 HOLONICS HEALTHCARE 2016
ISEIKAI LA RENAISSENCEISEIKAI LA RENAISSENCE

私たちは普段あまり意識していませんが、知らず知らずのうちに、共同体からインフラとして多大の恩恵を受けて生活しています。私たちヒトという生き物は共同体から離れて一日足りとも生きていけない存在です。私たちは好むと好まざるにかかわらず、そういう人工空間の中で生かされ生きています。したがって、ヒトがヒトとして「誠実」に生きるということの意味は、「獲得形質*1」を個人にとって無理のない範囲で共同体に還元するというところにあります。それが余分な脳を持ち、社会的動物として進化したヒトという種の特徴ではないでしょうか。
~ヒトはパンのみにて生きるにあらず~。物質だけにこだわって生きるということは、ヒトとしてあまりに空しい生き方です。共同体との有機的なかかわりを深めていくところに、ヒトがヒトとして生きるということの意味があります。それが”ホロニクス”という言葉に込められた私たちの真意であり、私たちの明日への指針です。

*1 知識・技術・物・金・その他、この世に生まれ出てから得たすべてのもの

What does it mean to live with human dignity?
Generally we are not aware, or we don't even realize that we benefit a lot from community infrastructure in everyday life.
Like it or not, we humans are to be in such a man-made environment that is designed for us to live.
Therefore, the meaning of living as a human, is to return one's "acquired characteristics (*1)" as many as possible to the community. Couldn't it make a human being, who is endowed with a large brain, and has been evolved as a social animal, different from the rest?

Man cannot live by bread alone.
Seeking for only material wealth would make one's life all too hollow.
The meaning of life with dignity lies in interacting organically with community.
This is what the word "Holonics" stands for, which represents our message, and will be our guide to tomorrow.

*1) Everything we acquire after birth, i.e. knowledge, skills, material objects, money, etc.

ホロニクスグループ代表略歴

Patient First Princile 患者第一s主義谷 幸治 The Chief Executive Officer

私の履歴書

「持続する意志、そこに偶然は訪れる」
孔子の教えに従うと、「従心(心の欲する所に従えども矩を踰えず)」が理解出来る年齢になりました。私の故郷は四国の徳島、川島町学という吉野川中流域にある小さな田舎町です。終戦後すぐ、昭和23年の生まれ、団塊の世代の真っ只中です。平成7年に他界した父は、大学卒業と同時に軍医として従軍、シンガポールでの捕虜生活を余儀なくされた後帰国、生まれ故郷の川島町学の地に内科小児科医として開業しました。青春時代のほとんどを戦争に捧げた父の人生でした。
南国徳島というイメージもありますが、私が小さい頃、冬には30センチもの雪が積もりました。真夜中に、雪の積もった山道を2時間も3時間もかけて往診に行く父の姿を今でも記憶しています。往診の帰り、春の山道で、母の為に一輪の花を摘んで帰る父の優しさを私は忘れたことはありません。昔の政治家には政治家井戸塀という言葉がありました。私の田舎では「政治家で貧乏したのはA代議士、医者で貧乏したのは谷先生」と言われるほど金銭には無頓着な父でした。そんな父の背中に、自然な形で「20世紀の赤ひげ」像を感じ取っていました。私にとって、「20世紀の赤ひげ」は極めて身近な存在でした。今では、そんな父を誰よりも尊敬しています。
大学卒業を控え、私には幾つかの選択肢がありました。父の後を継ぐ開業の道、大学人として生きる道、病院勤務の道、他。しかし、いずれの道も既成の道は私にとってしっくりと来ないものでした。私は学生時代から、漠然としたものではありますが、病院と社会との乖離を感じ取っていました。病院が病んでいるという思いが、私の背中を強く押したのです。若さは怖さ知らず、行動に駆り立てる何かがあります。私が「病院を治す医者」を志した背景には、良きにつけ悪しきにつけ父の影響が大です。
大阪には医者の親戚が沢山いたということもありますが、昭和52年の春、若さに駆り立てられるように大阪を目指しました。昭和54年12月、未来世界を想定し、激しい逆風の中を「病院を治す医者」として大阪市生野区に51床の谷病院を開設しました。勿論、その時の銀行の担保は自らの生命保険です。その後、新設、M&Aを繰り返し現在規模に成長しています。病院経営39年、私にはこのフィールドでの未来世界が見えます。戦後システム、戦後文化の大転換点を迎え、自らのVISIONを明確に提示することで、グループの発展を目指しています。
私は経営専門医(実務家)として「一業に徹して、一隅を照らす」という生き方が好きです。「医魂営才」、医者の魂まで売り渡すつもりはありませんが、近代化した医療環境下で医業を営む為には商才が必要条件となります。曖昧で、混沌として、不条理な世界にあって、自らの「夢」を持ち続けることが知的野獣として生を得た私の道だと信じます。

トピックス経営専門医の育成

(医誠会独自の取組)

医療質と経営質の両立、診療院長と経営院長を兼ね備えた人材の育成
医療事業の大規模化に伴い、巨大化した病院を運営するに相応しい人材の育成

経営専門医コース
次年度夏頃から2名程度募集開始
病院経営を志す医師、前期研修履修者、TOEIC750以上(直近2年内)、他。

医療はもはや聖域ではない。医療は農業とか工業と同じような社会的装置の一つです。
病院経営は従前と全く異なる次元に突入している。
患者を治すことと病院を治すことは別儀です。診療専門医(臓器専門医)に病院経営は出来ません。

如何にして次世代を担うべき病院経営者を育てるか?
「経営理論」と「実務経験」を兼ね備えたオールラウンダーの登場が待たれる。
経営専門医に求められる能力は「総合化」「統合化」「概念化」「単純化」能力、 診療専門医に求められる能力は「専門化」「細分化」「高度化」能力
病院経営陣に加わる為には、各科専門医を目指す後期研修とは別の能力、前期研修を履修後、MBA(修士)の取得「経営理論」と実績を有する病院経営者の 指導による「実務経験(高度な経営判断)」が必要条件となる。「社会学」「政治学」「心理学」「経営学」など、広い見識と深い洞察力が求められる。

ホロニクスとは

個と全体が有機的に調和するという意味で、未来社会における個人と組織・社会との理想的共生関係を象徴する言葉です。
職員一人ひとりが自立して輝き、組織全体が調和して輝く。そんな有機的組織体 をイメージしています。

Proposition(命題):我欲を生かしながらも普遍とどう向き合うか?

ISEIKAI LA RENAISSANSE新しい健康文化の発信基地

エントロピー増大の法則に従って進行するゲシュタルト崩壊にどう立ち向かうか?

最も組織化に馴染まない病院という組織を、如何にして近代的な組織に脱皮させるか?
また、如何にして「持続可能な医療介護システム」を構築するか?

未来は予測できるのか?

新しい時代に新しい形Next-generation business model

(New wine in new wineskins)

ホロニクスグループ理念

イメージキャラクター

「オランくん」と「ウータンちゃん」は、「森の番人・森の賢人」とされるオランウータンをモチーフにしたキャラクターです。
2人はホロニクスグループの活動を広く伝える為に、日々活動しています。

オランくんとウータンちゃんオランくんとウータンちゃん

第三者評価

事業所数:65施設 総従業員数:5,394人
総ベッド数:3076 床 総透析ベッド数:382 台(クリニック205 台、病院177 台)

病院改革 全国22位 大阪第1位 という外部評価を得て
(2016/3/19発売 週刊ダイヤモンド/全国病院改革ランキング)

第三者評価

経営戦略Vision

成熟社会に於ける病院事業の理想の事業形態は電力会社のように市場資金で公定価格

医療事業は「非営利事業」ではない、「制限のある営利事業」である。
四つの産業形態を持つ病院事業:①設備投資産業(装置産業) ②労働集約産業 ③知識集約産業 ④情報集約産業
病院事業は舞台装置(建物・医療機材等)に多額の資金を要する設備投資産業である。

誰が費用を負担するのか?

税金で賄うのか?(公的支援・補助金・助成金の限界)
個人資産で賄うのか?(個人補償を伴うデットファイナンスの限界)
市場資金で賄うのか?(エクイティファイナンス、元金・金利返済のない資金)

企業価値(Enterprise value)

ROE(自己資本比率)&ESG(環境・社会・企業統治)/ ESGへの取り組みと長期的なROEの追求
ROE:Return on Equity(自己資本比率) ESG: Environment(環境に対する配慮)・Social(社会貢献)・Governance(企業統治)

病院事業の近代化Hospital Revolution

(病院は機能不全、職員は適応不全に陥っている)

新たな事業モデルの創造と医誠会独自の統治機構改革

アナログ文化の人治組織からデジタル文化の法治組織へ / 精神論・自己犠牲的精神だけでは続かない。
最も組織化に馴染まない病院という組織を、如何にして近代的な組織に脱皮させるか?
また、如何にして「持続可能な医療介護システム」を構築するか?
専門分散した病院では、旧来のようなヒエラルキー型組織より、ホラクラシーMIX型組織の方が「時代適合性」が高い。

新たな組織形態「ホラクラシーMIX」&新たな統治手法「フォー・プラス・ワン」

社会貢献(CSR)

グループは社会貢献企業として、長期的なESG (環境・社会・企業統治) 投資にも積極的に取り組んでいます。

(1) 環境への取り組み

NPO法人未来プロセスでは、環境保護活動の一環として、13年ほど前から中国クブチ砂漠への植林活動、そして、現在は京都大学霊長類チームとの共同プロジェクトとして、絶滅危惧種であるオランウータンの保護活動、マレーシアでの植林活動に取り組んでいます。

参考資料:資料①-1,①-2

(2)社会貢献活動

18年ほど前から、年一回の市民公開講座、月十回程度の公開医学講座を定期的に開催、その他各種ボランティア活動等々、市民・府民の健康意識の向上、健康寿命の延伸に向けた啓蒙啓発活動に取り組んでいます。
また、グループは認可保育園の運営にも取り組んでおり、日本の未来を背負う子供たちが、健康に伸びやかに育ってもらいたいという思いで、今回、財団法人活動の一環として、「子ども輝く未来基金」への寄附を実行させてもらった次第です。

参考資料:資料②  資料③

(3)企業統治の強化

パワハラ・セクハラを始めコンプライアンスの遵守は今や社会的問題となっています。
当グループでは法務体制の整備強化を進め、コンプライアンス推進室・リエゾンルーム等を設置し、10年ほど前から、弁護士2名体制で、法令遵守、働き方改革の実現に取り組んでいます。

(4)扇町水道局跡地利用に関して

事業コンセプトは『医療と劇場とAIと』(医療とエンターテインメント)
大阪都心で、民の力による本格的医療ツーリズムに挑戦 病院は560床、全室個室仕様、高度先進医療機関としての機能を維持しつつ、旧来の病院という概念を払拭して、劇場を始め、賑わい機能を有し、ワクワク感を演出できる施設作りを目指しています。

参考資料:資料④

結語

都市間競争の時代を迎えて、大阪万博の成功を切望すると共に、微力ながら、グループの事業活動を通して、大阪市・大阪府の発展に寄与する所存です。