2020年5月号 低栄養について

低栄養は筋力低下を招き、感染症など合併症のリスクを高めるため、低栄養について正しく理解し、予防しましょう。
●透析患者さんが低栄養になりやすい理由

- 尿毒症や食欲抑制物質の蓄積などによる食欲低下
- 過度の食事制限
- 慢性炎症によるエネルギー消費量の増加、筋肉などたんぱく質の分解亢進
- 透析治療によるアミノ酸喪失 など
●低栄養予防のための食事ポイント

- エネルギー不足に注意する
エネルギー不足が続くと、筋肉が分解され、体内に尿毒素やカリウムが増えてしまいます。
適量の主食(米飯、パン、麺類など)量を維持し、適宜油脂(ドレッシングやマヨネーズ、揚げ物など)を取り入れ、エネルギーを確保しましょう。 - 良質たんぱく質を摂取する
良質たんぱく質は、食事から摂る必要がある必須アミノ酸がバランスよく含まれており、体内での利用効率が良いたんぱく質です。
【該当食品】
肉類や魚介類、卵や大豆製品、乳製品※
※乳製品はリンが多く含まれるため、血清リン値が高い方は、摂取頻度や量が多くならない様にしましょう。
年齢や体格、活動量により、エネルギーやたんぱく質の適量が異なります。 詳しくは管理栄養士にお尋ねください。
●食欲がない場合の工夫例

- 主食と主菜を1品にまとめる(丼ものや具だくさん麺など)
- 口当たりの良い食品を選ぶ(茶わん蒸しや冷やっこなど)
- 少量ずつ数回に分けて、食事量を確保する
※食事量が確保できない場合は、医師や管理栄養士に相談し、栄養補助食品を活用しましょう。状況に応じ、飲料やゼリー、固形、粉末タイプとさまざまな形態があります。
透析食レシピ紹介 三色丼

具の汁気が少ないため、塩分、水分摂取を抑えながら、効率良くエネルギー、たんぱく質を摂ることができます。
1人分の栄養素:
エネルギー:557kcal、たんぱく質:21.9g、脂質:17.9g、リン:213mg、カリウム:297mg、食塩相当量:1.2g
※絹さやは「ゆで」で算出
材料(1人分)

- 鶏そぼろ
鶏ひき肉…………………50g
しょうが…………………3g - A
こいくち醤油…小さじ1(6g)
砂糖………小さじ1(3g)
酒…小さじ1/2弱(2g) - 油……………小さじ1(4g)
- 炒り卵
卵…………………1コ(50g)
油………………小さじ1(4g) - 絹さや………………5枚(10g)
- 米飯………………………180g
作り方
- 絹さやの筋を取る。鍋に湯を沸かし、絹さやを茹で、ざるにあげる。
粗熱が取れたら、斜め千切りにする。 - しょうがはみじん切りにする。
- 卵を割りほぐす。フライパンに油を熱して炒り卵を作り、皿に取り出しておく。
- 同じフライパンに油を熱し、しょうが、鶏ひき肉を炒める。肉の色が変わったら、Aの調味料を加え、汁気を飛ばす様に炒める。
- 茶椀に米飯を入れ、炒り卵、鶏そぼろ、絹さやを盛り付けて完成。
